【街コン】負のスパイラルな男たち12
同じこの土地で別の地獄が生まれていた
自身の指で歯に詰まったウインナーをとろうとしているピンクジャージさんを一切見ないようにして、泣きそうなのをこらえてとにかくランチセットを平らげることに集中した。
私は人よりも食べるのが遅いのだが、この時は女性メンバーの中で一番に食べ終わった。
ここまで1時間30分くらい経過したでしょうか。
もう帰りたいと心で泣いた。
なっちゃんとユキコはどうしているだろうか…?
ふとスマホを見るとグループラインにユキコからメッセージが入っていた。
ユキコ「これはヤバイ。帰りたい。」
ユキコもどうやら大変な目にあっているようだった。
無口さんの疑問に答える(答えられなかった)
皆が食べ終わり、次の行き先を考えることになった。
積極的小柄女性が場を仕切りまくってくれた。
(まじでこの積極性すごい。)
商店街の食べ歩きを見つつ、その先にあるおしゃれなカフェに行こうということになった。
(ほぼ積極的小柄女性の案)
店を出て、バラバラと歩き出す。
もう男性たちに関わるエネルギーがなかった私は、すかさず女性メンバーの痩せてる無口さんに話しかけた。
(男性に話しかけられないように対策してみた)
無口さんは同じ29歳。
- 家と会社の往復ばかりで出会いがないため参加した。
- 友人もあまりおらず、合コンとかにも行ったことがない。
- 彼氏もいたことがない
とポツリポツリと話してくれた。
無口さん「ソノミさんは街コンとかこういう出会いの場はよく来てるんですか?」
ソノミ「あ、うーん、こういう街コンは初めてだけど、合コンとかはよくあるかな。」
(なかなかシビアな質問だな~と焦った)
無口さん「初めてなのでよくわからないんですけど、男性の雰囲気ってこんな感じなんですか?」
!!!!!
「こんな感じ」とは…!!!??
不躾な人、季節外れのダウンジャケット、ピンクのジャージ、手で歯に詰まったものをとる…
「こんな感じ」あり得ないよ!!!!!
と声を大にして言いたかったが、それを初めての無口さんに吹聴するのはなんか違う気がして憚られた。
ソノミ「うん~、いろんな人がいるよね!」
と、ごまかした。