【街コン】負のスパイラルな男たち18 - 婚活ってこんなにしんどいものなんですね

おしゃれ、大人の隠れ家的なカフェで、J-POPを聴き、口ずさむ季節外れのダウンジャケットを着た人物の連れってどんな苦行なのか。

一応、店の中ということは認識なさっているようで、口ずさむ音量は小さめだった。
だが、普通に半径2メートル範囲では聞こえていたと思う。
何より音楽に合わせて体が動いているのが丸わかり。

途中、店員さんと目が合った時、自分の終わりを感じた。
なにが終わったかは明確ではないが、なにかが私の中で終わったのだ。

これは一体、いつのなんの罰なのか？考えてもわからなかった。
(今考えてもわからないよぉ)

ぼんやりと時をすごし、やっと曲が終わった。
すぐにイヤホンを返した。

季節外れさん「ぅ、ぅぅ、やっぱいいわぁ～～！！！！」
感動なさっていた。

曲の感想を求められたが、特になかった。
言いよどんでいると季節外れさんが発言した。

季節外れさん「やっぱりこの曲はの魅力は～～」

またもや例の語りが始まってしまった。

もうさすがに聞くことはできない！と、トイレにたった。

トイレから戻ると積極的小柄女性とピンクジャージさんがほぼ二人で話をしている状態であった。
無口さんと季節外れさん、センター分けさんは各々、空を見つめていたり、携帯を見ていた。

地獄だ。ここは新手の地獄だ。

このまま帰ろうかと本気で思ったが、あと少しで最後の集合場所への時間になる。

ユキコとなっちゃんの安否は確認しなくてはならない。

席に着かずに「そろそろ集合場所行きませんか」と自ら提案し、そのまま集合場所に向かうこととなった。

このあと、私は律儀に集合場所に向かったことを後悔することをまだ知らない。