【アプリ】箱入り息子2 - 婚活ってこんなにしんどいものなんですね

なんの感情もないまま黒崎さんとの挨拶を終え、カフェに行くことになった。

どこ行きましょう？と尋ねると、黒崎さんはこのあたりは詳しくないと返答した。

かなり人が集まる定番の繁華街だが、ほとんど来たことがないという。
私の同年代男女の多くはこの繁華街を学生から社会人まで、飲み会や遊び場、買い物スポットとしており、来たことがないという人と同世代では初めて会った。

そういう人もいるんだなぁと不思議に思いつつ、婚活カフェストックがいくつかある私は何の戸惑いもなく「私、空いてるカフェ知ってるんで、そこ行きましょう～」と当たり前のように誘った。
(相手がアプリ初心者だったら、こんな手慣れた奴来たら怖いかもね。)

私の知っている空いているカフェに行った。
ほどよく座席の間隔があり、ざわざわしている。
かといって年齢層は高めなので、落ち着いた雰囲気もある。個人的にマイベスト婚活カフェだ。
店を皆さんに紹介したいくらいなのだが、居住地域がばれてしまうので割愛させていただく。

飲み物を注文して、他愛のない雑談をした。
黒崎さんは営業をしているそうで、人と会話することには慣れているようだった。

会話成り立たないんですけど…！？という衝撃はなかった。

さらに黒崎さんが普通に話せることと、鼻から黒崎さんに期待や興味を多く抱いていなかったこともあり、リラックスして話せた。(いいのか悪いのか)

あ～普通にいい人だなぁ～と思って話をしていたのだが、だんだんと黒崎さんがどんな人か見えてきた。

黒崎さんはどうやら箱入り息子のようだ。