【合コン】◯◯な俺4
下がりつつ、だがまだ嫌いではない
好感度が少し下がりつつ、2回目のデートを迎えた。
場所は前回と同じで、3つ提示してくれたうちの一つの別の店に行った。
同じく仕事終わりに会った。
前野さんは相変わらずスーツの着こなしが上手だった。
他愛のない会話をしていたが、やっぱりどんな話にも最終的に『俺』が絡んでくる。
過去の恋愛を話す俺
2回目ということで、お互いの過去の恋愛に関しても触れたりしていた。
ユキコの情報通り、いきいきと元カノについて話し出した。
俺の職場の後輩で、新卒の時はすごくかわいい子がいるって会社で話題になったりして。俺はなんとも思ってなかったんだけど、俺が元カノの教育係りになったことがきっかけで告白されたんだよね。俺としては社内恋愛はどうかなと思ったんだけど、いい子だったから付き合ってさ……うんぬんかんぬん…俺は俺が……
といった調子でペラペラしゃべっていた。
誰がどう聞いても元カノに未練たっぷりなのがわかった。
かわいい年下の元カノが大好きだったのがよく伝わってきた。
それはいいとしても、(実際は2回目のデート相手にこんなに元カノのことを話すのはよくない)そんなに大好きなのに何で別れたのか?そこが、気になって仕方なかったのだが、前野さんはそのあたりはめちゃくちゃ濁していた。
(俺にとって都合が悪かったのでしょうかね)
その後も延々と恋愛話に絡めて、
『自分がいかに彼女に好かれていたか』
『自分もいかにそれに応えていたか』
を具体的に語っていた。
前野さんの巧妙なのは、こういう話を一方的にするのではなく、相手への質問を誘い水にして話し出すところだ。
私の文章力が拙くて伝わりにくいかもしれないが、一見相手への質問は積極的にしているのだが、気がつくと彼の俺話にすりかわっているのだ。
(そういう人っているよね?その人を思い浮かべてくださいな。)