【街コン】負のスパイラルな男たち16
「」内を真剣に読むと損します
○○というバンドの××という曲について質問をしたところ、季節外れのダウンジャケットさんの温度が急上昇した。
季節外れさん「この曲は、メンバーの□□が高校時代に好きだった先輩との思い出を歌ったものなんです!!あっ、□□っていうのは主に歌詞とメインボーカルを担当してて、切ない歌詞を書くのがすごくうまいんですっ!!カリスマ性がとにかくすごくて!ファンからは□□しゃまって呼ばれたりしてて!デュフフ!!それでそんな□□が全身全霊をかけて作ったと言われているのが××なんですっ!!高校時代の□□は今では考えられないほど内気なタイプだったようで、先輩は憧れの存在として直接関わったりはできなかったんですよ!だから影から見てたりしてたんですね!今から考えると想像つかないですよね!!?デュフッ!それで、そのとき□□が………」
と、永遠に話し始めた。
(曲のエピソードはもちろん覚えていないので創作ですが、温度感は本当です。泣)
まだ私は本当の地獄を知らない
おしゃれなカフェで響き渡る、よく知らないバンドのよく知らない曲、よく知らないメンバーの話。
適当に相づちを打つのが精一杯。
話している時の季節外れさんの目が瞳孔開いてて、本当に怖かった。途中で目を見ないようにしていた。
季節外れさん「あーっ、何か、話してたら聴きたくなってきたッ!」
と、鞄をごそごそし始めた。
え、嘘でしょ?嘘、やめてよ?まさかね、やめてよ?嘘でしょ?
季節外れさんはiPodのような、音楽再生機器を取り出した。
(2023年ではもうあまり見かけなくなりましたが、当時はまだ使っている人もいました。)
そしてイヤホンをして、曲を聴き始めた。
えーーーーーと?
この時間は何かな?
季節外れさんは曲の世界に入り込んでいる。目を閉じて体を軽く揺らしている。
シャカシャカ音漏れが聞こえた。
ポカンとしている私に気づいた?のか、季節外れさんはイヤホンを半分外した。
これで終わるかな?と期待していると、さらなる地獄が始まる合図の言葉が聞こえた。
「ソノミさんも聴いてください!」
嘘だろぉ…!!!?
(ドラマ「大病院占拠」 櫻井翔様より)