【街コン】とおるくん12
久々の電話って嫌な予感するよね
わがままくそ傲慢女に成り下がった私はそれでも付き合いを続けていた。
もうすぐ10か月が経とうとした頃、とおるくんから電話がきた。
この頃、電話をするのは本当にたまになっていたので、「珍しいな」と思っていた。
どうしたのといった他愛のない会話から始まり、とおるくんがなにか言いたそうにしているのが、電話越しでもわかった。
とおるくん「……。あ、のさ…。」
ソノミ「なに?」
とおるくん「ソノミは、結婚とか将来のことって考えてる?」
告白をしてくれたときと同じ雰囲気があった。
あの『絶対に噛まないぞ』という気迫を感じる物言い。
これです→【街コン】とおるくん7 - 婚活ってこんなにしんどいものなんですね
ああ、これ、真面目な話のやつだ。と、緊張が走った。
私は正直に人生の選択肢として結婚があることを伝えた。
とおるくんはそれは自分との結婚か?と、尋ねてきた。
すごく緊張して答えた。
ソノミ「…うん。もう一年近くなるし、このままいったらそうなるのかと思ってた。」
(本当にひどい態度とってるのに、当時は本気でそう思ってました。)
とおるくん「…。そっか。自分は…なんていうか、どうしたいかよくわかってなくて。…正直、ソノミについていけるか自信がなくて…。」
と泣き出しそうな勢い。
ソノミ「うん。」
心の中では…
- ついていく、いかないってどういうこと!?
- どうしたいかわからないって!?
- 私と結婚したいかはわからないってこと!?
と混乱していた。
人は迷うと予想外の行動をとるのだ
とおるくんは続けた。
とおるくん「悩みすぎてて…。この間AとBにも会ってもらって、その後、二人にも相談したり…。実は占いにも見てもらったんだ。」
あー、やっぱりこの間の会合は「友人の彼女品評会」だったのね、やっぱりね~!(伏線回収)
そんなに悩んで占いにまで、そうか、そうか、それほどまでに。悩んで占いにまで…。
占い!?
とおるくん「占いっていうか姓名判断なんだけど…。結婚したとしても離婚する…って言われて…」
姓名判断ってそこまでわかるんだ!?
まさかの占い、姓名判断にめちゃくちゃ衝撃を受けた。
私も占いや姓名判断の類いは好きですよ。否定はしないです。
でも、それを明け透けに結婚迷ってる相手に話すかな!?
またもや私は怒りを覚えた。