【街コン】負のスパイラルな男たち10
小柄女性への感謝と疑念
ピンクのジャージさんの明け透けな事情大公開に驚きつつも、私の中では『もうこの方のことはそってしておこう』と慈悲にも似た感情が芽生えた。
なんのトラブルもなくこの場をやり過ごすことに集中しようと切り替え、私は基本的に貝になった。
中央に座っている積極的小柄女性が、男性たちに質問を投げ掛けてくれていたおかげで場がシーンと静まり返ることもなかった。
ただ、何を話していたかはもうその時から現在まで記憶にない。
とにかく覚えているのは積極的小柄女性がグイグイ男性たちに話しかけていたことだけだ。
私はその様子を見て、『このお方はこの3名とあわよくば縁を結びたいと思っていてのこの積極性なのか…?』とずっと疑問に思っていた。
アラフォーがウインナーにかぶりつくって地獄だよ
そしてピンクジャージさんのウインナーが一番最初に届いた。
そしてピンクジャージさんはすぐにウインナーにかぶりついた。
本当にかぶりついたのだ
いや、いいんですよ。
自分の注文したものを自分のタイミングで食べるのは何も間違っちゃいない。
ただ、私はこういう場面で『先に食べてもいいですか』と、わかっていても一言聞いてくれる人が好きだ。
(こういうのは私のやっかいなこだわりです)
ピンクジャージさんはかぶりついた勢いのまま、4本のウインナーを平らげた。
正直食べているところは見たくなくてずっと体を斜めにしていた。
えっと、つまり、食べ方が汚かった…。
口を閉じて食べられず、よく噛まずに飲み込むタイプのお方だった…。
私だったらもう帰るよ
5分もせずにウインナーを完食したピンクジャージさんはただ座っていた。
しばらくして私たちのランチセットが運ばれてきた。
皆、各々のランチセットを食べている。
気にしなきゃいいのにこの状況、ピンクジャージさんはどう過ごしているか気になってしまった。
ピンクジャージさんはもう食べるものがない。
しかも節約という理由でウインナーを食べていた。
皆は3倍ぐらいする値段のランチセットを食べている。
私だったらこの状況耐えられない…。
気になってあまり見ないようにしていたピンクジャージさんをチラ見した。
見たことを今この瞬間まで後悔した。
次回、『ピンクジャージさんの歯問問題』お楽しみに!!