【現在のこと】おじさんの万能感2
輪島さんの相談内容にめまいを起こした。
その場で倒れないようにすることだけを考えていた。
輪島さんの話の衝撃ポイント
- 内々で聞いた話を直接本人に伝える。
- 頼られていないのに悩み相談を受ける気マンマン。
- 親子ほどの年齢差の異性の部下をサシ飲みに誘う。
- この場合奢るのは当然なのに、礼がないと不満を言う。
- それを顔見知り程度の社内女性(ソノミ)に話す。
- ちなみに輪島さんは既婚者。成人した子供がいる。
やばい。
やばいおじさんが社内にいたとしか表現ができない。
できればその場で
「あんたみたいな奴がいるからどんどんコンプラが厳しくなるんだ!ボケ!!!」
と言いたかった。
部署は違えど上司に匹敵する立場の先輩だ。
さすがにそれは言えない。
(本当に本当に本当に言いたかったけど、理性が頑張った。)
冷静なふりをして話を続けた。
話というか、セクハラパワハラ案件に繋がる証拠を聞き出そうとした。
以下、ジャーナリスト風にお届けします。
ー輪島さんの部署はよく飲みに行っている?
輪島さん(以下敬称略)「コロナ禍になってからはないですね。それ以前も歓送会ぐらいです。」
ー他にも二人で飲みに行く社員はいる?
輪島「同期の◯◯とはたまに飲みに行くけど、基本は一人だね。」
ーなぜ、気弱ちゃんを誘った?
輪島「もともと、おとなしい子で、何か悩んでいるのかと思って、力になりたかった。」
ー気弱ちゃんは乗り気だった?
輪島「誘ったら『…はい』という感じで、やっぱり思い悩んでいそうだった。なのに飲みの席では何も話さなかったんだよ。」
ー輪島さんはなぜ今私にこの件を話してくれたのか?
輪島「話を聞いてあげて、飲食代も持ったのに何のお礼もないことが不思議で、今時の子はそういうものなのか気になってね。」
と、輪島氏は語った。
記者ソノミは唖然としてしまい、言葉を失った。
そして、輪島氏は続けた。
輪島「あんまりにも不思議で理解できないから、気弱ちゃんの同期の△△さん(女性)に、気弱ちゃんが何か言っていなかったか聞こうと思うんだよね。」
記者ソノミはこれ以上被害を拡大させないことに尽力することに決めた。
言葉を選びながら、
- やめる立場からするとほっといて欲しいかも。
- △△さんに聞くのは不自然だからやめたほうがいい。
- もう気弱ちゃんには関わらない方がいい。
輪島さんは「そうかなぁ?」となんとも歯切れの悪い返事をした。
私は一刻も早くこの場、このおじさんから離れたかったため、適当に話を切り上げて自分の部署に戻った。