【婚活アプリ】顔不鮮明ユーザー3
木村さんは『姉妹います男』
初動メッセージから『ほどよく』始まったやりとりであったが、その後もほどよく『ほどよく』進んでいった。
こちらが質問すれば多すぎず少なすぎず返信があり、木村さんからも質問がある。
何となく女友達とやりとりしているような感覚を覚えたことを記憶している。
私のタイプとして『THE·男』よりも『姉妹います男』の方が好みなため木村さんのメッセージのやりとりの感触は良かった。
実際に妹がいるとプロフィールにあったから、木村さんは『姉妹います男』特有の柔和?飾らない?男のプライドを全面に押してこない雰囲気がやりとりから伝わってきていたのかも。(この感覚わかりますかね?)
いつものように思い込み
いつものことだけど、メッセージのやりとりが好感触なだけで『これで婚活終わっちゃうかも!?(^o^)』となってしまう。
案の定、木村さんに対しても同じように思い始めていた。(まだ顔も知らない、やりとりして一週間くらい笑)
この頃、私は焦りがあったり、アプリ玄人(自称)になり始めていたのでやりとりが数日続いたら自分から会う約束を取り付けるようにしていた。
木村さんにも同様、自分から約束をとりつけ、日曜の昼にお茶することとなった。
この頃、初対面の夕食や飲みは地獄をみることを知っていたので、昼間のお茶推しで約束をすることが鉄則になっていた。
地獄の例1→【婚活アプリ】ゆうじさん1 - 婚活ってこんなにしんどいものなんですね
地獄の例2→【婚活アプリ】山下さん1 - 婚活ってこんなにしんどいものなんですね
ちょっと話逸れますが…このゆうじさんと山下さんの記事を数年振りに読み返したら当時と同じ温度で腹立ってきた。
【婚活アプリ】顔不鮮明ユーザー2
全体的に普通
木村さんに目が止まったのはまず、写真だ。 胸から顔の顎までの写真をトップに載せていた。
顔不鮮明ユーザーは基本スルーしているが、時折トップ写真は不鮮明でも本ページには雰囲気のわかる写真を載せている人もいるので、気が向いたときは見ていたのだ。
焦りのあった私はこの時、『顔不鮮明ユーザーにも手を広げないといけないかもな…』とわりと本気で考え始めていた。 そのため、木村さんのページを吟味した。(言い方よくない)
しかし、木村さんはこの顔不鮮明写真1枚しか載せていなかったのだ。普段ならスルーだが、このときの私は焦りブーストが働いているため、自己紹介も吟味した。(本当に言い方よくない)
- 年収500万
- 一部上場企業
- 旅行好き
- 妹がいる
このプロフィールだけをみて、『もういいじゃん!』と思った。『もう』ってなににかける『もう』なのか?
もうこの人でいいじゃん! もうどうでもいいじゃん! もう顔とか関係ないじゃん! もう中身が大事って観念しなよ!
みたいなところでしょうか。いずれにしろ危険な思想である。
気がついたときにはこの謎の『もう』に後押しされて、木村さんにいいねをしていた。
ほどよいメッセージ
わりとすぐ木村さんさんからいいねが返ってきた。 そして木村さんの方からメッセージもくれた。 詳細は忘却の彼方だが、『ほどよかった』ことは覚えている。
『ほどよい』とは…
- 多すぎず少なすぎない分量(3行~4行くらいでしょうか)
- 絵文字多用してない
- 返信しやすい内容(質問してくれている)
- 敬語を使っている
このあたりをほどよいメッセージと考えていた。 が、今思い返すとほどよいっていうか、相手にこうあってほしい願望ですね。
ただ、アプリでは判断材料として、少ない写真と自己紹介文しかないので、実際のメッセージやりとり初回って重要だと思うんですよね。
ここで外すと後戻りできないパターンが多いのでは? 例えば合コンや紹介のように、会って初めましての場合は判断材料として、まとっている雰囲気、声、表情、ジェスチャー、服装などいくつかある。 そういった雰囲気と言動がマッチしていなくても会っているうちに慣れたり、許容したりが出来るけど、アプリはできない。 少ない材料でいかに自分を表現するかにかかっているのだ。
木村さんと逸れて熱く語ってしまったが、それゆえ、初動メッセージが『ほどよい』とポイントが高くなるといえる。(ソノミ調べ)
【婚活アプリ】顔不鮮明ユーザー1
一通りの婚活や恋活に手をだしてきた私には心に決めていたことがあった。
32歳の夏までにこれまでのやり方で結果が出なければ結婚相談所の門を叩こう。
アプリの顔不鮮明ユーザーは対象外。
前者に関しては期間的な目標数値で、後者に関してはポリシーのようなものだった。
※顔不鮮明ユーザーとは…
- 写真なし
- 載せているが後ろ姿
- 載せているがめちゃ遠い
- 載せているが首から胸あたりだけ
- 載せているが片目だけ などのユーザーのことである。
そもそも顔不鮮明ユーザーに対しては、
- 顔不鮮明って、アプリの意味ある?
- いにしえのお見合い制度ですら写真はマストでしたよね?
- 私は顔出してるのにフェアじゃないですよね?
といった考えのもと対象外にしていた。(考えというかほぼ文句) まぁ、職業柄顔は出せないという方もいらっしゃるとは思うけど…。 そんな私が何を血迷ったか、アプリで顔不鮮明ユーザーに自らいいねをして実際に会った話である。
焦ると始まる例外行動
31歳頃、よく書いてる大好きだった年下彼と別れてとにかく気が狂ったように婚活に手を出していた。 アプリも気がつけば複数利用が当たり前になっていた。
冒頭のように、どのアプリでも顔不鮮明ユーザーには目もくれていなかったのだが、これまでの記事で書いていたように婚活がうまく行かず焦ると自分からいいねをしたり、とにかく前進してる感を出そうとしていつもならしないことをしてしまうのだ。
アプリの検索機能で『~34歳 ◯◯(大まかな地方) 年収350~』で検索。 改めて検索キーワードだけみるとアプリ婚活ってすごいですね。効率的ですね。
【婚活アプリ】永田さん終
コンプレックスのひとつ
同棲生活で価値観の不一致からお別れした話を聞いているうちに、その不一致の内容が私の特徴と似ていることに気付き、一気に自信喪失していった。
何でも思いどおりに事を運びたがる。 テキパキ自分のペースで進めようとする…。
これ、私のいいところでもあって、男性受けしにくい(とよくされている)ところでもあって、耳が痛かった。 対男性ではコンプレックスのひとつだ。
永田さん、いい人だけど、私の素を知ったら嫌だろうな~ということを考えなから、必死に相づちを打ったのを覚えている。
そして、料理も食べ終わり解散。
傷つき恐怖症
最初は見た目(アプリの写真とのギャップ)をよく思わなかったけど、永田さんの穏和な雰囲気、食に興味持ってる感じとかは一緒にいて気楽そうで好印象だった。 そのため、もう一回会って考えようかなと思った。が、価値観の不一致の理由と私の性格のシンクロを考えると気が引けてしまい、自分からもう一回会う約束を取り付けるのはできなかった。
結局、そつなくお礼のメッセージを送り、永田さんからもお礼の返信があり、終わった。
永田さんは何も悪くなくて、ただ自分が勝手に自分のコンプレックスに話題を当てはめて、勝手に不安になっただけ。 永田さんの元カノと私は違うのに、傷つかないように過剰防衛して考えすぎてたと思う。
【婚活アプリ】永田さん6
いいかも!?
永田さんは出てくる料理、全てをおいしそうに食べてくれた。
はじめはデブな大柄なサラリーマンがきて驚いたけれども、人柄はごく一般的な人のように思えた。
デブで大柄なだけあって、食事の話題は弾んだ。(失礼)
このときは結構楽しくて「永田さん、いいかも!」と思っていた。
一通りの通るべき話題と食事の話が終わり、少し立ち入ったことも聞いてみた。
なぜ、婚活をしているのか?
この質問をした瞬間、永田さんの穏やかな表情が一変して、強ばった。
聞いてはいけないことだったのか!?と、焦ったが、永田さんはポツポツと話してくれた。
同棲からのトラウマ
永田さん「…大学生の頃から付き合ってた彼女がいて、社会人になってから3年くらい付き合って同棲してたんです。」
なんとなく、その、外見と雰囲気から奥手な雰囲気を感じていたため、同棲していたことは意外だと思った。
永田さん「結婚するつもりで同棲してたんですが、別れてしまって…」
なんでも、同棲して2ヶ月ほどで別れることになったらしい。
理由は生活感の不一致が主だと。
彼女が結構きついタイプで、家事分担、そのやり方について事細かに指示、共用することが多かったと。よく言えばテキパキしているのかもしれない。
初めはおおらかに合わせようとしていたが、限界が来たらしい。
彼女の永田さんに寄り添う姿勢が永田さんには感じられなかったようで、2ヶ月で同棲解消に至ってしまったよう。
そのため永田さんはハキハキ、リードするような女性に対しては少しトラウマを感じているのだと話してくれた。
いるね、そういう女性。
テキパキの基準がやや自分本意で、自分のペース通りに物事を進めたい。
相手のために見せかけて最終的には自分が得するように持っていく強引なタイプ。
……ん!?なんか聞いたことある…。
それって……私ですよね。
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【婚活アプリ】永田さん5
話しやすくなってきた?
不安を胸に抱いたまま、お店についた。
とにかく美味しいものを食べようと意気込んでいた。
今回は某エスニック系の居酒屋をチョイスしていた。(私が食べたいから)
永田さんはこの手の料理はあまり食べたことがないようで、メニューを見てもピンと来ていないよであった。
ソノミ「○○と△△は食べやすいですよ」
などおすすめ(先導)したりしていた。
永田さんはそれに対して
「そうなんですか!こういったお店にはこないから勉強になりますね」
と好意的な反応を示してくれた。
お店に入って緊張が和らいだのか、少し話しやすい雰囲気に感じられてきた。
好感度上昇
ぎごちなさはお互いにあるが、ライトな会話をしていた。
そして、注文した食事がテーブルに運ばれてきてから永田さんの好感度が上昇した。
まず、店員に親切な対応をしてくれる。ちょっと笑顔でお礼をさらりと言えていて、純粋に素敵だなと思った。
さらに料理について。
永田さんはこの手のエスニック系の料理は初めて食べると話していた。
実際に食べてみるとお口にあったようで、どの料理にも
永田さん「おいしい!!!初めて食べる味だけどすごい好みです!!何で今まで食べてこなかったんだろ!」
といったようなリアクションをとってくれた。
私としては自分の気に入っている食べ物をこんなに喜んでくれることがとても嬉しかった。
また、食の好みは重要だと考えているため、この場面は単純にうれしく、安心した。
男女問わず、素直な方は好感が持てる。
【婚活アプリ】永田さん4
何度も言います
声をかけてきたのは永田さんであるはずだが、アプリに載せていた上半身の写真とは似つかなかった。
どう考えてもコンビニの前にいたデブの大柄なサラリーマンとしか思えず、永田さんとは結び付かなかった。
確かに顔のパーツや身長は納得だが、体型が違う。
体型が確実に違う。
アプリではガタイはいいが、贅肉はなく、筋肉質なからだそのものであった。
タイプの体型だ!と思っていたからなおさら。
しかし目の前にいる永田さんとおぼしきデブの大柄なサラリーマンは、そのままデブの大柄なサラリーマンでしかなかった。
デブの大柄なサラリーマンという形容が一番しっくり来る。
各自のイメージするデブの大柄なサラリーマンでイメージ画像は完結するだろう。
棚にあげるのは得意
デブの大柄なサラリーマン=永田さん
である事実を受け入れる、納得する、自分を説得するのに3秒くらいかけた。
ソノミ「あっ、はじめまして!」(ここから帰れる確率ってどのくらいあるの…)
必死に取り繕い、挨拶を返した。
永田さんは少しほっとしたような表情に見えた。
もしかして、写真と違うことは自覚があるのかなと疑った。
反対に私に対して「思ったよりも変なやつではなくてよかった!」という安堵だった可能性はこのときは微塵も考えていない。