【奈落の底】バーベキュー大会11
最終奥義発動
いい大人が楽しむには少しハードルが高かった二つのゲームが終了し、ほとんどの人間が無になった。
その後はひたすら残っている食材を消費する作業だったように思う。
特に男性と会話をした覚えもない。
ユキコやなっちゃんと3人で話していた。
あさみとその同僚たちも、早く帰りたい様子を隠しきれずに帰る機会をうかがっていた。
男性陣も若林さんとサッカーさん以外は弾んだ様子もなく、男性同士で話す人もほとんどなく、時間をもて余しているように見えた。
バーベキューが始まって2時間くらいたつ頃(実際には5時間くらいに感じた)、あさみの同僚のAさんとBさんが行動に出た。
なにやら若林さんに話しかけるAさんとBさん。
近くにいなかったため、会話の詳細は不明だが、少し話した後、AさんとBさんはバーベキュー会場を後にした。
どうやらこの場を去るという、この場にいた女性の誰もがやりたかったことをやってのけたようであった。
後であさみに聞いたらAさんもBさんも「もう耐えられない」と半泣きであさみに訴え、帰る選択をしたらしい。
なるほど。最終奥義である。
何かを諦めない幹事
さすがに幹事の若林さんもこれ以上の続行は困難であると判断したのか、その後どこからともなく片付けが始まり、気がつくと全員が片付けに邁進していた。
片付けが終わり、これで帰れる!と安堵したのもつかの間。
若林さん「バーベキューお疲れ様でした!みなさんいい出会いはありましたか!?」
みなさん:しーーん
サッカーさん「イエーイ!」
空気の読めない発言は、ビジネス場面では意外と力を発揮することがある。
そういう点では若林さんは能力があるのかもしれない。サッカーさんもしかり。
若林さん「これから二次会に行きます!」
やはり、若林さんには並外れたガッツがあることは確かだ。