【奈落の底】バーベキュー大会10
ゲーム2<炭酸リレー>
風船割りリレーで相当不穏な空気になったというのに、若林さんは諦めない。
もうひとつのゲームを開始すると声高らかに発表した。
若林さん「続いて!炭酸リレー!!やります!!」
炭酸リレーとは、
1リットルの炭酸飲料の入ったペットボトルを持ってリレーし、アンカーはコーラを飲み干し速さを競うという、いい大人がやるゲームではないゲームである。
風船割りリレーに参加した手前、もう離脱できない。
同チームでまた挑むことになり、アンカーを誰にするか相談する。
太っちょの性格が悪すぎる
これは、女性なら当然やりたくないし、男性も抵抗があり、どうしよう…という雰囲気が漂った。
ここで、ユキコが反撃に出た。
ユキコ「ここは、男性アンカーが盛り上がるよね!こういうの苦手そうな人がやったら面白いんじゃない!?太っちょさんとか!?」
見事な早口の口擊であった。
(お気づきの通り、ソノミの友人もソノミ同様腹黒い、性格悪めな人物が集まっている。)
すかさず、援護する。
ソノミ「私もそれ思った!さっき私がアンカーでいまいち盛り上がらなかったし。ここは太っちょさんしかいないよ!」
太っちょ「……………………………………………」
太っちょ、本当にこんな感じの長い沈黙で、見事に黙り混んでた…。
表情もなんとも言えない無表情という、悔しそうというか、的確な表現の難しい顔をしていた。
ユキコに同じことをしたのに、いざ自分が同じことされたら何も言えないなんて、カッコ悪い。
まぁ、私たちも大人げないのは同じだけど。
結局、太っちょは黙り混んだままであったため、もう一人の男性がアンカーを引き受けてくれた。
(やはり、もう一人の男性はサッカーさんではなかった気がする…が、よく思い出せない。)