【相席屋】年下の男2 - 婚活ってこんなにしんどいものなんですね

カラオケは細川さんと西田くんの活躍もあり、楽しませてくれた。きっと仕事で接待連係プレーを日常的に行っているのだろう。

なんでも、お二人の会社は体育会系で、男性社員が圧倒的に多いのだそう。
社内での出会いは期待できず、ああいった場に操り出したのだそう。

これは！いい男が余っているはず！何としてでも次の合コンに繋げなくては！と息巻いた。

やはり細川さんはユキコにロックオンしていて、カラオケでも隣をキープし、有名な曲をユキコに向けて替え歌して歌ったりしていた。

その間も、細川さんは西田くんを私に勧めてきた。デュエット歌いなよ！とかお似合いだよ！とか。

西田くんは受け流しつつ、ドリンクを注文したりと、下っ端の役を見事にこなし、細川さんにだけでなく私たちにも大変気を使ってくれた。

こんなに若いのに偉い！気遣いができる人はいいね！と感心していた。
5個も年下で、しかも相手が20代前半だと気軽におばちゃん感を出すことができる。そのため、素直に感心していると、あるごとに伝えていた。
西田くんと話したのはそれくらいであった。

お開きになり、細川さんが連絡先をみんなに聞いてきた。次に繋げるためだ！私、ユキコ、なっちゃん3人とも交換する。

西田くんはその輪には加わらず、帰りの支度をしていた。
しかし、帰り際西田くんに声をかけられて連絡先を聞かれた。
社交辞令と合コン要員かなと思いつつ交換した。
その日はそれで終わり。カラオケ代は全て支払ってくれた。

帰宅中に細川さんから「心配だから帰ったら連絡して」とLINEがあった。
面倒だなと思って、帰宅後一応お礼を告げたが、返信はなかった。見てもいないようであった。

西田くんからは連絡はなかった。