【合コン】佐々木さん6
気楽だが、気持ちを確信する3回目
佐々木さんの趣味のイベントに付き合った。
簡単にいうと展示会だ。私もその分野に興味はあったため、普通に楽しめた。
好かれたいという気持ちもないため気楽に過ごしていた。
ただ、この3回目のデートでさ佐々木さんのことは好きになれないことを確信する出来事がいくつかあったのだ。
イヤホンを分け合う
展示会では、解説イヤホンが希望者には有料で借りられた。
佐々木さんは趣味のものを見に来ているため、イヤホンを使いたかったようだ。
それは全く構わない。イヤホンを借りる佐々木さん。それなら私も借りようかなと考えていた時、
佐々木さんから提案が。
佐々木さん「イヤホン片方ずつにして一緒に聞く?」
……いや、いいっす。
とはもちろん言えず、青春カップルの象徴的な片耳イヤホンをすることになってしまった。
もちろんそんなことをしている人たちはいない。
カップルでもないし、おすすめの曲とかを聴いてるでもないし、展示物の解説を片耳ずつ分け合って仲良く聞いたのだ。
必然的に距離が近くなる。
佐々木さんはこれを狙っていたのかなぁ?
この距離感に心地悪さを感じている自分がいた。
途中で耐えきれず、聞きにくいから「佐々木さん、聴いてていいですよ」と断ってしまった。
佐々木さん、優しさからか「じゃあ交代で聴こう」と。
………めっちゃ時間かかったわ…。
疲れる。倍時間をかける意味がわからない。
楽しいとか興味深いとかそういうことよりも疲労感が強かった。
やっと展示会ブースを抜けると、さらに佐々木さんへの接近を望んでいない自分に気づかされるイベントが待っていた。
(長い説明だ)