【婚活アプリ】亮太さん終
無駄な時間
亮太さんには悪いけれど、ちらつく元カレくそ野郎の影と、ハカセ男っぷり、典型的な結婚できない女の思考パターンに陥った私はなげやりになった。
とにかく、水族館の全てのコーナーを見終わって帰ろうとそればかり考えついた。
途中で疲労してきたアピールもおかまいなくしてた。(本当に失礼です)
ただ、亮太さんもハカセ男っぷりを発揮しながらもとにかく全て見て回ろうとする素振りがあった。
亮太さんも早く帰りたいんだろうなと感じた。
しかし、ここは日本人。どちらからも
「もう疲れましたね。解散にしましょう。そして私たちは縁がなさそうですね。」
とは言わない…。いや、言えない…。
いつも終わりはあっけない
なんとかお互いのよくわからない意地の元、水族館を見終わることができた。
本来のデートならこのあとお茶でもするんでしょうが、そんな提案はもちろんない、しない。
だがそれでいい。
駅まで送ってもらい、解散。
どっと疲れた。もう、それはそれは疲れた。のりまささんとの初回デートなみに疲れた。
本来ならば礼儀としてお礼のメールをするところだが、もうそんなことはどうでもいいくらい亮太さんへの気持ちもなく、疲れていた。
もういいや、とメールしなかった。
そして、亮太さんからもメールはなかった。
それでよかった。ほっとしていた。
こうして亮太さんとは縁なく終了した。